台風15号の影響により各地で甚大な被害が発生しています。
台風15号が上陸地となった千葉県の市原市では9日午前4時半ごろ、「ゴルフネットのポールが倒れてきて、家が倒壊した」と通報がありました。
警察が確認したところ、ゴルフ場練習(打ちっ放し)のネットを張るための支柱(鉄柱)が約140メートルにわたって倒壊、隣接する住宅10棟に倒れかかり家屋に被害が出ています。この被害により被害に遭った家屋の20代の女性が胸を打つなど重傷。
この支柱の建築方法や強度に問題はなかったのでしょうか?こうして見てみると、ゴルフ練習場から道路1本挟んで住宅街があり、見るからに危険な立地のようにも思える。(ゴルフ練習場or住宅、どちらが先に建っていたのかはわかりませんでした。)また支柱やネットが側道の電柱まで巻き込んで倒壊している様子も見受けられる。
それに家屋だけでなく家に停めている車や青空駐車場に停められている車も押しつぶされている。損害賠償は相当な額になるだろう。
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ネット支柱倒壊ゴルフ場に関してのSNS投稿
超巨大台風15号の被害がテレビやネットでどんどん発表されている中、ツイッターでは今回のネット支柱が倒壊したゴルフ場練習について気になるツイートをしている人もいた。
50mは言い過ぎであった・・・ごめんなさい。
でも30mぐらいかな?
ストリートビューで見ると、地面から10cmぐらい出てる・・・ この基礎ぉぉぉぉぉ埋まってたのは、1mも無いんじゃないかーぁぁぁぁぁぁ!!基礎ぉぉぉぉぉぉ何処?それとも支柱が埋まってた?いや錆びて朽ちるでしょ? pic.twitter.com/naXlvw3Ecr
— やきいも (@shikabane_oni) September 9, 2019
グーグルマップで調査されたようですが、なんと支柱の基礎が地面から10㎝(~20cm)程度しかないとのことでした。建物として既に存在していたので、建築法はクリアしていたものと思われますが、この基礎は素人目で見ても明らかに貧弱な印象を受ける。



実際、倒壊した支柱の様子を見てみても、途中で折れ曲がったということでもなく、根本から倒壊してるように見える。最初にどれか1本の支柱が倒れ連鎖的に他の支柱も倒れていった可能性も考えられる。
台風15号の暴風で支柱が倒壊したゴルフ練習場は何故ネットを下ろしていなかったのか?

倒壊した映像を確認してみると、ネットが最上段まで、つまり全開で上げられていることが確認できる。こういったゴルフ練習場のネットは、強風対策として「ネットを上げ下げできる機能」が備わっているはずなのだが…
筆者もゴルフの練習場によく行くが、強風が吹いている日などはネットが一段階・二段階と降ろされ、2階打席、3階打席は閉鎖されたりといった対策がなされる。それほどゴルフ練習場という施設は強風には過敏なのです。
だが、今回のゴルフ練習場は全く強風対策がなされていない。増して、今回の台風は事前から「超大型」との情報もアナウンスされていたのに…
少なくとも「ネットを下ろす」という対策をしていれば、支柱が倒れるまでの被害には及ばなかったかもしれない。そういった意味ではこれは「人災」だと言えるだろう。支柱問題も含め、このゴルフ練習場の杜撰(ずさん)な経営体質が浮き彫りになった。
ネット支柱倒壊ゴルフ練習場(打ちっ放し)=市原ゴルフガーデン
ちなみにこのゴルフ練習場は千葉県市原市の「市原ゴルフガーデン」です。
市原ゴルフガーデン
〒290-0056 千葉県市原市五井 千葉県市原市五井5361

市原ゴルフガーデンかな? https://t.co/3W9Spy5bZI
— ベコベコ (@bekobeko_ua4) September 8, 2019
うちの実家の目の前にある市原ゴルフガーデンだった。
親父、生きてるかな(´σ `) ホジホジ https://t.co/yAG9mkOrig— かるびさん (@Nachtgreif_v) September 9, 2019
市原のゴルフ練習場は市原ゴルフガーデンだったか……あの付近には団地があるから被害は凄いだろうな
— [アイモバ廃人会代表]そよぎP (@trois_star) September 9, 2019
昨年、関西地方を襲った「今世紀最強」とも言われている台風21号は最大瞬間風速58.1mを観測し関西各地に甚大な被害をもたらしていた。そして今年は関東地区を襲い、こちらも関東全域に巨大な爪痕を残していった。
今回のように住んでいる家屋の状況によっては、家の中が安全だとも限らない。
市原ゴルフガーデンのオーナーは被害者に対して完全に開き直り…
台風15号通過から10日以上経過した今でも、支柱の撤去作業は全く手つかずの状態。今回の支柱倒壊の被害で屋根が破壊された住宅も多く、支柱が撤去されないことには修理などが行えず、雨が降れば雨ざらしの状態だという。
近隣住民は9月11日に、市原ゴルフガーデンの女性オーナーに働きかけ説明会を実施し、そのときには、住民側から壊れた家や生活のいち早いケアを求め、オーナーも「住民の意向に応じる」と明かしていた。
ところが9月13日になって、市原ゴルフガーデンの弁護士から、被害を受けた住民あてに電話があり「自然災害なので法的には責任はないという立場でやらせてもらいます。被災した家は自分たちの火災保険で修理してもらうことになる」と一転、開き直ってきたとのこと。
これに対し住民側も弁護士をたてるという話になると今度は「おたくらが負けたら弁護士料を払って損をすることにもなりかねませんよ」となどと強気の態度をとられたという。
ゴルフ場側の弁護人はテレビの取材に対し「現状お答えできることはない。取材も受けられない」と答えていたという。
支柱の強度やネットを降ろしていなかったあたりが問題となってきそうだが、市原ゴルフガーデンサイドの開き直りには悪徳業者と同等の怒りを覚える。
市原ゴルフガーデン女性オーナー顔画像公開、名前は不明

市原ゴルフガーデンの女性オーナーがテレビの取材に対応されていました。
鉄柱倒壊の千葉・ゴルフ練習場オーナー「天災だから住宅修繕費負担しない。」②
住民への説明会では補償に応じるような話ぶりではあった、のらりくらりの話し方だから本意だったかどうかは読み取れないが。 pic.twitter.com/nTqR2xXvR0— LOVE (@tabunsaitosan) September 19, 2019
この女性オーナーの最初の対応から、恐らく最初は「なんとか補償していかないと…」という気持ちもあったのではないかと感じられる部分もある。そして弁護士が登場してきてから雲行きが怪しくなってきたのではないでしょうか?電話で開き直った挙げ句、高圧的な対応をとったのも弁護士だということですからね。
ただ何れにせよ、お金がないことには補償したくてもできないわけで、なんとか国としても「甚大災害認定」を急務とし、住民の不安を取り除いて行くべきだろう。
ご自分が登場かい。こんな動画作る時間はあるけど、甚大災害認定会議は先送り。 https://t.co/hOZj2CpgWD
— スペインタイル 陶工房Francesca (@tou_francesca) September 19, 2019
市原ゴルフガーデンの鉄柱を解体業者「フジムラ」が無償撤去へ!
市原ゴルフガーデン女性オーナー側が開き直りを決める中、9月26日、東京都江戸川区の解体業者「フジムラ」が今回被害に遭われた住民を対象に説明会を開き、無償で倒れた鉄柱を撤去する方針を示した。26日時点では市原ゴルフガーデン側から撤去の同意を得ていないため、いつ撤去を始められるかは未定。
この説明会には周辺住人ら約40人が参加し、フジムラから「鉄柱やネットの撤去を無償で請け負うこと、撤去作業には全体で約2カ月ほどかかること」などの説明があった。
フジムラの話では、鉄柱が倒れた翌日の9月10日、フジムラ社の会長が市原市に撤去の協力をしたいと手を挙げ、調整を進めていたという。
まさに捨てる神あれば拾う神ありですね。フジムラさんは素晴らしい対応だと思います。
神対応解体業者「フジムラ」とは?
今回、無償撤去を申し出た「株式会社フジムラ」は東京都江戸川区の日本有数の解体業者。東京オリンピックのメインスタジアムとなる国立競技場解体工事を受注するなど、会社の信頼性は抜群のようです。

また災害対策にも力を入れているようでした。この企業理念から、今回も鉄柱の無償撤去を申し出られたんだと思います。
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